我が家流のおもてなしーーー基本のフランス料理とおもてなし料理レッスン

Posted by on Mar 12, 2017 in Quoi de Neuf ?   | Leave a comment

 

プロフェッショナルキッチンで働く料理人の視点からご家庭でのおもてなしのための様々な食のご提案ができれば、また日々の普段着のお料理に役立つ料理技術や食全般の知識を深める機会にしていただけたらーーーという思いで2015年から始まった不定期のお料理レッスン。2・3月の間開催されていましたが、全日程が終了いたしました。

今回のレッスンで初めてお目にかかる方々や教室へもう5年以上通ってくださっている方々まで、皆様へレッスンに足を運んでいただきまして、本当にどうもありがとうございましたーーー

 

 

 

 

 

 

 

今回のお料理レッスンに合わせて作ったマカロンのテーブルデコレーションには、春はまだかしら〜?春到来が待ち遠しいという気持ちを込めて蝶々をつけました。

 

ご参加の皆さまからマカロンが本物なのかというご質問を沢山頂きましたがーーーもちろん本物焼きました!

 

春を待ちわびる中新芽が出始めた我が家のオールドイングリッシュローズはこの寒々しいお天気の中で柔らかな若葉を持ち堪えるのが大変そう。その花の美しさに惹かれて花が満開になってから約2日で散ってしまうという花持ちの悪い種を購入時に選んでしまいましたが、そのあまりに美しい容姿と他の何にも例えようのない高貴な香りの花を今年も無事咲かせてくれますように。

 

 

 

話が逸れましたがレッスンの方はと言いますと、まずはアミューズブッシュ、

 

 

そしてシェフより皆様へのご挨拶でレッスンが始まりました。

 

 

さあいよいよお料理開始です。

 

レッスンでは毎回皆様大変真剣にノートを取り、料理手順についてはもちろんのこと、素材について、道具について、日々のご家庭でのお料理の疑問点など、とにかく本当にた〜くさんのご質問をいただきます。レッスン中助手兼通訳としてうろちょろしている私も側でシェフと皆様との対話を聞きながら、ふ〜んなるほどと毎回が勉強。

今回はお魚をメインとしたコース料理。フランス料理で使われる料理法やソースが登場しましたが、ご家庭で実践していただくということを最大の重点に、手順もショートカットがあったりのご家庭用アプローチをしています。早速レッスンを終えてもうご家庭でお料理を作ってくださった方々もいらっしゃるようで何よりです。

レッスンにご参加くださる皆様は、毎度新しい顔合わせでも美味しいもの好きという点は皆共通。初めて出会った人同士でも一緒にワイワイお料理をしながら様々な話題や笑い声が飛び交い、皆で作り上げたお料理たちをありがとうの気持ちで囲むのはなんとも素敵なこと。力を合わせて完成したお料理たちの数々ですーーー

 

 

アントレはジェルサレム アーティチョークのヴェルーテ。相性の良いヘーゼルナッツを散らし、皆様のお席でトリュフを削ってサービングします。

 

 

 

 

そしてメインディッシュには、もう何年も前から皆様からレッスンリクエストをいただいていたサーモンのパイ包み。今までなかなかレッスン構想を練る時間がなくて、ようやく!今回ご紹介するに至りました。

今月日本に本帰国なさるRyokoさんもリクエストをくださっていたお一人だったので、ご帰国前にレッスンが間に合って本当に良かったです。Ryokoさん、お引越し間際の大変ご多忙の中レッスンに足を運んでくださいまして本当にどうもありがとうございました。

 

 

熱々のパイを切れば、中は5層構造。

 

 

こちらはフランス料理の王道ソースであるBeurre Blancと共に。今回はフランスブルゴーニュ地方の白ワイン、シャブリを使って作りました。

 

 

このメインディッシュには今回のレッスンのために注文したキャビアを添えて。

できるだけ地物の素材を使ったお料理をご提供し、同時にローカルビジネスをサポートできれば理想形と言うシェフが選んだのは地物のオーガニックキャビア。クーリエ便で氷に包まれて届きました。

 

 

 

コース料理の最後は、私がレッスンを担当したデザートの栗のスフレ。焼きあがったら皆様が今か今かと待つテーブルへ急いで直行しますーーー

 

 

 

一般家庭ではまだ馴染みがありませんが、プロのキッチン、特にパティスリーキッチンでは使われているスパイスであるトンカを使ったチョコレートソースと一緒に熱々の栗のスフレを召し上がっていただきます。

こちらはフランス製の蜂蜜の香りのブラックティーと一緒に。

栗とラム酒の切っても切れない素敵な関係、そこにほろ苦いチョコレートと洗練されたトンカの芳香な風味が加わり、熱くて甘い蜂蜜の香りのお茶でほっと一息。おもてなしのディナーの締めくくりに、私がこよなく愛する味と香りの組み合わせ、皆様の今後のおもてなしに活躍してくれたら嬉しいです。。。

 

レッスンにご参加くださったCarmina夫妻が、最近フランスワインにはまっていて気に入っているワインだとおっしゃって持ってきてくださったのがこちら。写真はレッスンで皆で乾杯して飲んだ後のすっからかんの空ボトルではありますが。皆で一緒に飲むとやはりお酒の美味しさ更に10倍増。皆で大変美味しい一杯を頂きました。Thank you so much Carmina & Justin!

 

ちなみにこちら彼ら好みのフルボディの赤。余談ですが彼らと私のワインの好みは大抵同じで、ご夫妻とレストランにご一緒すると座ったそばからどんどんワインボトルが空くのでお会計時にみんなで顔真っ青になるのが常。

 

そしてレッスンにご参加くださったFumikoさんから頂いたのがこちら。

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ハワイでの休暇から帰っていらしたばかりで、ハワイの潮風と小麦色の肌を伴ってレッスンにご参加くださいました。あちらではのんびり大変良いときをお過ごしになったそうで、お仕事に、家事にといつも大忙しの生活から離れてリラックスしていらしたよう。お心遣いどうもありがとうございました。

 

 

さて、毎度お料理レッスンではお伝えしたいお料理の技術や情報が山ほどあって、レッスン続編として次回以降のレッスンで追加事項を取り上げる場合もあります。

今回のお料理レッスンに関しては、その続編としてまず5月のパンとブランチのレッスンの中でシェフによる包丁の使い方ABCを。もしかしたら今まで何となく自己流で長年毎日使ってきた包丁かもしれませんが、プロの使い方を学ぶことによってしっかり基礎を学び直すいい機会になってくれればと願ってます。今回のお料理レッスンにご参加くださった方よりシェフの包丁さばきを是非教えて欲しいとリクエストを頂いたこともあり開催することになりました。

そして6月のレッスンではサーモンのパイ包みで使った折込みパイ生地、パート・フュイエテをご紹介する予定です。美味しさは手作りがやはり一番。パイ生地作りが習得できればこれからのお菓子作り、お料理にぐっと奥行きが広がります。ちなみにこちらはカルバドス風味のリンゴのパイのレッスンで過去にご紹介したラピッド製法のパートとは別の、いわゆる正統派の製法のご紹介になります。4月上旬にレッスンのご案内を開始いたします。案内開始日につきましては当ウェブサイト上にて改めてご案内させて頂きます。どうぞよろしくお願いいたします。

 

来月4月のレッスンもだんだんと迫ってきました。スコーンのリピート教室のご要望を以前よりいただいていたのですが、そうしたらスコーン以外にもイギリスのティータイムのお菓子を併せてやりたくなって、その結果4月のレッスンはなかなか忙しいレッスンになりそうです。ご参加くださる皆様、どうぞお時間遅れないようにレッスンにいらしてください☆

また教室で皆様とご一緒するのを心から楽しみにしております。

 

雨降る日曜日の午後、お料理レッスンの最終日が無事幕を閉じて家族はドカドカ出かけて行きました。ワタクシはと言いますと、レッスンで残ったワイン片手に一人静かなひと時。来週から子供たちは春休みで少しは私も寝坊できるかな。めでたしめでたし